名物鱒の寿しは富山市の西方を流れる神通川で獲れる鱒を用い
たもので、その起源は遠く二百八十数年前の享保二年割烹の術に
秀でていた藩士吉村新八が、始めてこれをつくり三代の富山藩主
前田利興に献じたところ、大変御意に叶い、早速新八に鱒・鮎の
寿し漬役を命じ、これを時の将軍吉宗に献上したところ激賞を受
け、反魂丹と共に富山の名物となって今日に至りました。
 良質の富山米と淡泊な鱒の風味が調和してのうまさはそのしゃ
れた容器と共に、好評を呼び「富山へ行ったら鱒の寿しを……」
と云われる評判の珍味であり、本舗が伝統の手造りを生かした味
自慢の優秀品であります。

 容器のふたを下にして取り出し、八ツ切位に切ります。
 盛り方は上むけにして笹皮のまま、又は笹をはずして盛り、
お好みによりそのまま、あるいは、醤油をつけてお召し上り
下さい。
 鱒の寿しは比較的永もちするおすしですが、ご飯ものです
から早目に召し上がって下さい。年間を通じて、丸二日間位
はお味の変化なく召し上れます。

 挟み竹を外した場合は押しをして置いて下さい。
 暑い季節には、召し上る前にしばらく冷蔵庫で冷やされる
と、口当りが良くなります。ふたをとると、笹の上や、おす
しの底が白くなっている場合がありますが、これは、鱒の身
の漬け汁が乾燥したもので衛生上無害で品質には関係ござい
ません。
寒い季節には、ご飯が固くなりますので特に早目に召し上り
下さい。(冷蔵庫には絶対に入れないで下さい)
店主敬白